先日じつに半年ぶりに東急田園都市線の撮影に赴きました。
肌をなでる風は依然として寒気の棘を感じますが、澄み切った空から注ぐ光は
春を思わせる温かみに満ちていました。

今日はその半年ぶりの写真のほか、青空をバックにした銀色電車たちの写真をお送りします。

2018年2月某日 高津にて
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清々しい青と銀色のボディが輝く一枚。青空が見渡せるホームも首都圏では少なくなりました。

2018年2月某日 高津にて
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こちらは東急5000系。早いもので東急5101Fの登場から16年が経過します。
登場記念のパスネット(PASMOではなく)を持っていますが、
パスネットそのものが懐かしいものとなってしまいました。

2012年3月某日 市が尾~藤が丘にて 東急8606F
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過去の写真より。冬の青空の下、東京方面へ急行します。

2012年3月某日 たまプラーザ~あざみ野にて 東急8694F
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まだ造成途中のたまプラーザテラスと、その傍を行く東急8694F
今では立派な商業施設となり、多摩田園都市の中心として存在感を放っています。

私が写真撮影に精を出していたのが2011年から2014年くらいの大学生だった時期なので、
ほとんどの写真が撮影から5年以上経過していますが、少しづつ変化が見られますね。

東急田園都市線は車輛更新が後手に回っており、東急8500系の続投が続いていました。
直通先の東京メトロや東武も含めて、車輛面の変化は乏しかったような気がしますが、
その代わりに駅やその周辺の改良が進められています。
こうして東急が車輛以外に投資できたのも、8500系とその整備陣の努力の賜物だと思います。

以前、雑誌Rail Magazineで東急長津田検車区の特集が組まれていましたが、
東急5000系列等の新型車に比べ、8500系の整備頻度を高めていると記されていました。
ブラシの存在やカム軸による主制御器の接点の多さを考えるとやむを得ないでしょう。
こうした部品の交換や整備費用は馬鹿にはならないでしょうが、
ここで8500系に重大な欠陥が生じていたら、各大型事業を展開する最中に
高額なイニシャルコストを承知で車輛更新に手を付けなければならなかったはずです。

そして時は流れ2017年度、ついに新車である東急2020系の投入となりました。
当初の車輛置換計画より10年も遅れて8500系は退役へと向かうわけですが、
8500系続投の間に東急東横線の地下鉄相互直通事業や渋谷再開発、ホームドアの設置等が
進んだのですから、想定外だったであろう続投を見事にやってのけたのです。


一般的な視点から見れば不満が出るのも仕方ないと思われる東急8500系ですが、
高度経済成長期と平成の大不況期の東急を支えた名実ともに功労”車”であるわけですから、
当ブログでは来るべき完全撤退のその日まで8500系を見守っていきたいと思います。