前回までにボディとスカートまで出来ました。
次はいよいよ台車です。
PFが履くのは両端台車がDT115B台車、中間台車がDT116C台車です。
まずはDT115Bから作ります。
この台車自体はEF60のマイナーチェンジみたいなもので、国鉄新性能電機の標準的な台車です。
上揺れ枕と下揺れ枕があり、中心ピンと側受から受けた荷重を上揺れ枕で支え、揺れ枕吊りで台枠と繋がる典型的な揺れ枕吊り式台車となります。
以前に103系1200番台を設計した際にDT33台車を設計しましたが、その大型版といえますね。
というわけで設計の様子をご覧ください。
まずすでに作成したボディを基準として台車位置を確認します。
台車枠(側梁)を図面や写真を参考に描いていきます。
台車を作る時一番最初に作るのが台車枠ですが、これは台車の骨組であり全体像を形づくる台車枠を基準に作ると間違いや違和感に気づきやすいためです。
押出しでソリッドにします。
前部側の側梁は、ボディ台枠が連結器引張箱を納めるために下に張り出してくるため、引張箱を避けるように弓なりに湾曲しています。
軸箱や砂箱など主要なパーツを置いていきます。
軸箱が描けたら、次は揺れ枕を作っていきます。
荷重を受ける主要部材であり、側梁についで台車の特徴を表しやすい部品ですので、違和感の内容にまとめましょう。
先に揺れ枕吊りを描いて下揺れ枕がくる位置を合わせてあげています。
そしてこれが下揺れ枕。外から見える面だけ作っていますので、実際にはこれが梁のような形で線路と直交するように配置されます。
下揺れ枕の位置が決まったら次は上揺れ枕です。
上揺れ枕には側受から車体の荷重を受けるとともに車体が傾くのを抑える役割があるため、その受け台を作ってあげるイメージです。
上揺れ枕と下揺れ枕の間には、荷重を伝えるとともに振動を吸収する枕ばねが入ります。
まくらばねを配置していきます。
台車は列車を走らせるとともに荷重を軌道に伝達し車体を支える役割を持ちますが、これは実車に限らず模型でも同様です。
そのため、ボディと比べて力の伝わり方をより具体的・現実的に捉えつつ設計する必要があります。
枕ばねと併設して、オイルダンパもつけましょう。
金属ばねでは吸収できない振動域をオイルダンパで吸収してあげます。
物理の問題なんかでよくあるアレがここで使われているんですねぇ……
有名な話ですが、関西ブルトレ向け最終増備車では、ダンパ脱落時に外側に飛び出ないよう、取付向きが90°回転しています。
一旦枕ばねから離れて次はブレーキ装置に移ります。
まずブレーキ装置を作るには、車輪が無いと当たりがつかめないので、車輪の作成を先にやってしまいます。
これではただの平べったい円柱なので、フランジを付けてあげます。
まず円柱を半分にぶった切り、断面をスケッチ面とします。
一応実車の寸法を忠実に落とし込んでみました。
模型にすると鍔というよりちょっとした出っ張りですね……
スケッチ出来たら、台車円周をパスとしてスイープ機能で円周に沿ってフランジを取付け、同じように踏面勾配を切取っていきます。
新製時はボックス車輪でしたが、JR化後に一体圧延車輪に交換されております。
個人的には一体圧延車輪の方がなじみ深いので、こちらで設計しています。
ここでちょっとレンダリングして全体像を見てみましょう。
ただボディを載せると何だかプラレールみたいで重厚感が無いですね。
やはりまだスカスカということでしょう。
というわけで次に進みます。
車輪が出来たら、その当面に制輪子が当たるようなイメージでブレーキ装置を作っていきます。
まず基礎ブレーキ装置自体の全体像をスケッチしていくため、ブレーキ引き棒をつくります。
ブレーキてこと車輪を基準として制輪子の位置が決まってきます。
段々と細かい作業が増えてきました。
外側のブレーキテコや制輪子が出来たら、ミラーして内側にも作ってあげます。
ミラーしただけでは違いが多いので、内側用にもいろいろと作り込みます。
ここまでは基礎ブレーキ装置のうち車輪に作用させるための機構の一部でしかありません。
ここまで弄ってこれしか出来ておりません!
何と時間のかかることでしょう!
とはいえミラーして全体をレンダリングすると……
結局のところまだ一部のコピペでしかないので、細部が全然違うのです。
ここからミラーやコピーだけではどうにもならないようなところだったり、外から全然見えないようなところまで細かく作り込んでゆくのです……
記事を書くのも疲れるので続きは次回でお願いします💦
コメント