なんと2週間以上も更新が開いてしまい申し訳ありません。
コロナ騒ぎの渦中にもかかわらずほぼ通常通りの業務体制に戻ってしまってなかなか模型作りに進展が無いのが残念です、ハイ……

さて、本日は以前から設計していた営団6000/7000/8000系から8000系を分離して記事にします。
まあ、分離しなくてもいいんですが、やはり6000/7000系とはいろいろ変わった部分も多く、こいつは別建てにしてあげようというわけです。

前回記事と重複する部分もありますがご覧ください。


前回までの姿がこちら
TRTA8000 1 Tc8100 v26
十分カッコいいですが、そこまでに至る様子や追加で設計した部分を解説します。

8000系のプロトタイプは、B修施工直前の1~2・6次車組込編成をまずは想定しています。
8106Fなんかは、1次車の客扉窓小窓・2次車中窓・6次車05系タイプが入り乱れる仕様で非常に楽しくなりそうです。そんな編成もカバーしたいですね。

まず、新製一段下降窓の設計の様子がまだ未公開でしたね。
というわけでそこから。

こちらが改造一段下降窓
TRTA6000 1-2 Tc6100 v57

新たに設計した新製一段下降窓
TRTA8000 1 Tc8100 v4-2
側窓は縦に120mm大幅に拡大されました。
しかしそれだけかと思いきや、横方向は900mmから875mmへとわずかに狭まっているという驚愕の?事実……
まあ、1/150では微々たるものですが、寸法が判っているなら再現したいところです。

6000/7000系のように後天的改造で一段下降窓にしたものに比べると、非常にスッキリとして近代的な印象になりました。
改造窓の方はセンターピラーがなぜか黒色で、妙に改造感溢れる仕様なのが客観的に見れば残念ですが、個人的にはそんなゲテモノ感も乙なものです(笑)


側窓は拡大されましたが、客扉窓は模型の上では逆に縮小しなければなりません。
6000/7000系はB修時に客扉窓が回収され、いわゆる中窓の大きさになりましたが、8000系はB修前の1次車をプロトタイプとする関係上小窓を新たにこしらえる必要があります。

これが中窓
TRTA8000 1 Tc8100 v32

こっちが小窓
TRTA8000 1 Tc8100 v32-2
中窓も古めかしさはありますが、小窓と並べると幾分ましに見えます。
小窓はもう本当に古めかしい印象です。
こんな車両が05系仕様のボディと隣り合わせだったのは面白いですね。


前面は以前6000系の記事で載せましたが、再掲です。
TRTA8000 1 Tc8100 v18
TRTA8000 1 Tc8100 v19-2
TRTA8000 1 Tc8100 v19-3
TRTA8000 1 Tc8100 v23-2
TRTA8000 1 Tc8100 v23-3
TRTA8000 1 Tc8100 v23
前面はまくらぎ方向にR10,000の曲面形状が入っています。
それゆえに単純な設計では作り切れない面倒くささがありました💦
trta8000frontR
スケッチの2次元図面で見ると円弧を描いている様子がよくわかります。

結局ロフト機能のお世話になって無事完成!
当時流行の額縁意匠前面が上手く表現できたのではないでしょうか?


連結器は直通先の東急に合わせて並形自連を装備しています。
TRTA8000 1 Tc8100 v36-2
基本的な形状はTKK3450形デハ3452の設計時に作ったものを流用しており、細部は異なるもののおおよその形状としてはいいのではないでしょうか?

ATC受電器周りも6000/7000系とは変わってそうで要修正ですね……


クーラーは6000/7000系と違い角型クーラーを装備しています。
設計済みの丸型断面のクーラーは8000系で採用例が無く、新たに作りました。
TRTA8000 1 Tc8100 v31
TRTA8000 1 Tc8100 v31-2
TRTA8000 1 Tc8100 v31-3
田園都市線民だった私としてはこちらの方が馴染みがあります。
こちらは6000/7000系新製冷房車でも見られますので、応用が利くのはラッキーです。

似たような形状は03・05系初期車まで見られるベストセラーな形態ですね。
TRTA8000 1 Tc8100 v36
丸型クーラーの時はファンの保護網を再現しましたが、やはり様々な写真を見ても保護網ってほとんど見えないんですよね。
どちらかというとファン本体の羽が目立ちます。
TKK8500系用のRPU-2204を最初に製作した時は保護網表現無でしたね。

3Dプリントにしろエッチングにしろ、このサイズでは保護網表現を入れるとファンが見辛くなるので、やはり表現を省略したほうがいいのか……

でも実際のところ構造重視で保護網表現を入れた作例の方が多いのが現状ですよね。


そして台車。
TRTA8000 1 Tc8100 v34
TRTA8000 1 Tc8100 v34-2
前面とこの台車だけは8000系のオリジナル部分です。
一応軸箱支持装置だけはミンデンタイプですので6000系のFS-378から流用してきましたが、これも結局軸箱部と側梁部の接続部分の形状が意外と変わっているため、板ばね部分以外ほぼ新規設計となりました。

特徴的なのが軸箱上部の側梁形状です。
側梁自体が左右にせり出していて、軸箱部分だけ車軸中心に向けてクイっと内側に寄っています。
SS-101 v7-2
しかし、狭軌のスケールならば問題ありませんが、模型的には標準軌スケールのため側梁位置が実車より外に寄っており、かつ車輪踏面が厚いため、この軸箱部分の側梁の曲げが不足気味です。

同様に特徴的な空気ばねも、実車に倣って側梁中心から真円で描くと余裕でボディからはみ出てしまいます。これも側梁が実車より外に寄ってしまうためですね。

標準軌と狭軌では350mm程度の差ですが、台車周りの設計にはその差が非常に大きいことがよくわかります。

車輪は波打ち車輪を用意してみました。
TRTA8000 1 Tc8100 v35
TRTA8000 1 Tc8100 v35-3
といってもこれも既設計品の流用でして、以前TKK8500系Oj版を作った時に起こした波打ち車輪をそのまま1/150スケールに直しただけです。
フランジや踏面幅が薄くて見た目は素晴らしいですが、実用性はありませんね💦
フランジと踏面幅を見直してNゲージ用に作り直したものを3Dプリントロストワックスで量産できないかと考えています。
ただ、ロストワックスのゴム型量産品は表面がざらついて集電性能が落ちそうなので研磨の必要がありますし、真鍮製のためメッキ処理が必須となりそうです。
そう簡単には実現できないですね。
SS-101 v7

最後に全景
TRTA8000 1 Tc8100 v36-3
一番上の画像と比べてもそう変わっていないように見えますが、クーラーの細部や台車がしっかりと8000系のものになったことでよりリアルになりました。

というわけで本日はここまで。
次回は中間車や注目の6次車設計をお見せしたいですが、このペースだといつになることやら……

そういえばそろそろnano factory下半期新製品情報を公開したいですねぇ!