何て書き出したらいいのか迷ってしまいますね……
分かってはいたものの、やはり現実になると悲しいものです。
各所で既報の通り、5月11日A38Kをもって8606Fが運用を離脱した模様です。
今後の処遇は不明ですが、少なくとも10連で田園都市線を快走する姿を見ることはもう叶わないでしょう。
個人的な思いは最後に掲載するとして、まずはこれまでの写真を振り返って盛大に労ってあげたいと思います。
過去にブログ掲載した写真もかなり重複している気がしますが、今一度ご覧ください。
ものすごい枚数があるので2回に分けたいと思います。
まずは2009~2012年末までの写真を一挙ご覧ください。
もう11年も前のGWの話なのですね……といいつつ8606Fの姿はほぼ変わっていないですが。
隣の大井町線は溝の口延伸直前で、延伸後しばらくは線間の防護柵も無くスッキリ撮影できたのです。
この頃は土休日38Kという終日運用がありまして、朝出庫すると夜入庫するまでひたすら急行で東奔西走するという夢のような……もとい走行距離を稼ぐ運用でした。
ただ、現在のようにひる準や日中渋谷止が無い時代で、サークルK車は余裕があったので大抵2000系が運用に就いていたように思います。
この傾向は2014年のひる準&日中渋谷止増発まで続きました。
2009年10月某日 南町田にて 東急8606F
93Sで代走していますね。
朝のダイヤ乱れで中央林間にて運用変更するとこの運番か09Kになっていたはずです。
20011年2月某日 たまプラーザにて 東急8606F
EOS7D+EF70-200mmF2.8LⅡの組み合わせでかなりの枚数を稼いでいます。
たまプラーザも下からのアングルは撮れなくなってしまいましたね。
2011年2月某日 宮崎台~宮前平にて 東急8606F
個人的に好きな写真です。
冬の撮影は手がかじかんで嫌になりますが、雪との組み合わせを撮るためなら何時間でも待てました。
今では気力体力ともに難しいです(笑)
2011年2月某日 二子新地にて 東急8606F
見事に大井町線の影が掛かっています……
2011年3月某日 二子新地にて 東急8095F・8606F
この時もダイヤ乱れで03Kを代走しています。
2011年2月某日 つくし野にて 東急8606F
この写真を出すの何回目だろう……
2011年3月某日 つきみ野にて 東急8606F
この時は朝ラッシュも全列車各停となり、東武直通は当面中止。
サークルK車も運用制限なく走っていました。
2011年3月某日 溝の口にて 東急8606F
2011年3月某日 鷺沼~たまプラーザにて 東急8606F
2011年3月某日 田奈にて 東急8606F

燃えるような夕焼けを受けて輝く8606Fのなんと格好いいことか……
2011年8月某日 たまプラーザにて 東急8606F

2011年8月某日 江田にて 東急8606F
2011年8月某日 たまプラーザにて 東急8606F

この年のGW頃に検査を受けて綺麗になった8606F。
開通45周年ヘッドマークをつけていました。
急行や準急運転は復活したものの、まだまだ節電ダイヤの余波が残っており、減便や朝ラッシュ折り返し便の回送化が行われていました。
2011年9月某日 市が尾にて 東急8606F
夏は日が高く影もかかりづらいため、絶好の編成写真スポットでしたね。
2011年12月某日 たまプラーザにて 東急8606F

2012年2月某日 あざみ野にて 東急8606F

着膨れした整列乗車列のお客さんとに冬の朝ラッシュ感が出ていますね。
サークルKの半蔵門行きは誕生しては消えてを繰り返していましたね。
2012年2月某日 溝の口にて 東急8606F

閑散とした昼下がりのホームを出ていく8606F。
こういう、さっきまでの喧騒が嘘のような静寂に包まれた空間に響く8500系の轟音が好きです。
2012年3月某日 溝の口にて 東急8606F

2012年3月某日 青葉台にて 東急8606F

2012年3月某日 藤が丘にて 東急8606F

雨で乱れたダイヤを縫うように走る8606F。
水しぶきを浴びる古豪の姿は何ともカッコいい……
2012年3月某日 宮崎台~宮前平にて 東急8606F

2012年3月某日 市が尾~藤が丘にて 東急8606F

澄み渡る冬の青空の下快走する8606Fの上り急行。
2012年3月某日 たまプラーザ~あざみ野にて 東急8606F

たまプラーザも様変わりしました。
開発の様子をずっと見守ってきたんでしょうね。
2012年3月某日 江田にて 東急8606F

2012年3月某日 たまプラーザにて 東急8606F

2012年6月某日 青葉台にて 東急8606F

2012年6月某日 溝の口にて 東急8606F
2012年3月某日 江田にて 東急8606F
8500系は少し陰になったり光が差し込むようなライティングの時に美しい表情を見せます。
武骨なライトケースや窪んだ貫通扉、微妙に平面が歪んだ様子を上手く捉えることができると、この車両のカッコよさがより強調されるような気がします。
こと8606Fのような方向幕装備車は、ぼんやりと光る行先や種別に温かみがあって、古臭いながらもそんなところが好きな人は多かったのではないでしょうか?
2012年8月某日 青葉台~田奈にて 東急8606F
田園都市らしい風景は8500系とよく似合っていましたね。
夕ラッシュの溝の口に滑り込む8606Fはここで乗客を入れ替えつつ、さらに西の住宅地へ多くの乗客を運んでいきます。
続きは2013~2020編で!
…………
さて、8606Fは今年の3月で満45歳を迎えていました。
その長寿ぶりは昨今首都圏で活躍する車両と比べてかなり長いほうでしたね。
私自身は平成初期の生まれで、幼いころ田園都市線で活躍する8500系を見て育ったわけですから、8606Fの活躍の半分以上を目の当たりにしていたようです。
実際には何度か引っ越しているので見ていない期間もありましたが……
こと8606Fに関しては、東武ATS搭載対象から外れて以降、サークルKマークを掲出しつつも"方向幕装備""スカート無"という外観上のオリジナリティを残しており、07Fや10Fといった似たもの兄弟を2006年に立て続けに失ってから孤軍奮闘していました。
もちろんこのオリジナリティに魅力を見出している人が多いからこそ人気なのですが、個人的には方向幕以上にスカートが似合っていないような気がしていまして……
06Fが被写体として魅力的なのは、すっきりした前面の印象と、その印象が幼少期の思い出を引き継ぐ唯一無二の存在だからなのです。
晩年はモケットが更新されてしまいましたが、鉄道趣味の原点にある幼少の頃の姿に最も近い車両が2020年まで残っていたこと自体奇跡なのでしょう。
これで8500系最初期の製造グループである6次車が消滅し、特徴的な13次車も26Fのデハ8843を残すのみとなりました。
2020系は同06Fと入れ替わるように2127Fが到着していますので、16本160両まで減少した8500系はあっという間に田園都市の東急車で最小勢力となってしまいました。
ついこの間まで主力だったのがうそのようです。
今回の06F引退時は新型コロナウイルスの影響もあって大混乱とまではならなかったようですが、それでも100名以上が恩田に詰めかける状況ですので、最後の1本となったらどうなってしまうのでしょうか……
皆様も後悔の無いよう記録してください。
それではっ!
Thank you! 8606!
楽しい思い出をありがとう!
コメント