新製品の発表が2か月開いてしまいました。
前回OER5200&TKKデワ3043を発表した2/19には、すでに新型コロナウイルスへの警戒と外出自粛を呼び掛けていて、あれからもう2か月経つわけですが収束どころか拡大の一途をたどる現状に恐ろしさを感じます。

収束に向かうまで弊社の新製品はこの上ない自粛のお供となるでしょう(笑)

今回はお待ちかね、名車アオガエルことTKK5000系の最晩年の姿が登場です!

そして今回も、19日(日)24:00まで10%OFFでご提供!

新製品情報20.04
 
 


※DMM.makeクリエイターズマーケットへの出品です。

それでは製品の詳細です。


5000系
TKK5000系は1954年から1987年までTKK各線で活躍した通勤型電車です。
従来の車両に比べて大幅な軽量化を図り、新機軸の積極的な採用を行った画期的な車両でした。
張殻構造と呼ばれる下膨れの車両鋼体は、その特徴的な形状とグリーンの車体色から”アオガエル”の名で親しまれました。

製造時期の違いや後年の度重なる更新工事で多くの形態差が生じ、晩年は様々な形態の車両が1つの編成に組成されることも珍しくありませんでした。

nano factoryでは、TKK5000系のうち、大井町線や目蒲線で最晩年を過ごした車両の中から、1980年以降の5052F5連/5047F3連の姿を選定して、3Dプリントにて皆様にご提供いたします。

ピンをピン穴に挿入し、相互の摩擦力で結合するスナップフィットを採用しているため、簡単に組立が可能です。


……

というわけで、名車アオガエルの第1弾は、最晩年大井町線で活躍した5052Fと目蒲線5047Fを再現できる3両基本セット及び後述する3両増結セットです。

厳密にいえば5200系晩年タイプに組み込めるデハ5117が第1弾ですが、中間1両のみでしたし、スナップフィットではない旧来の組立工法によるものですので、実質的には本製品が第1弾となります。

基本セットのみで5000系最後の1本となった5047F、増結セットのサハ2両を組み合わせて5052Fを組めるセット構成としております。
タイプA編成表


・形式写真
※写真は組立例

M デハ5052/5047
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T サハ5352/5353/5354
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M デハ5038/5050
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床下機器も新規設計ですが、こちらは少々調整が必要で、後日あらためて紹介・発売させていただきます。
大変申し訳ございませんがしばらくお待ちください。

基本セットは先頭M車と中間T車の3両セットです。
しかし、形態はどれも少しづつ違っています。
下表は形態一覧表です。
タイプA編成表

主に雨樋、水切、客扉窓、サッシ色が5000系の形態差異です。
雨樋の老朽化により雨樋撤去、水切を追設という流れですので、雨樋・水切双方が共存する車両は無いはずです。
また、サッシが車体色と同様の緑の車両は初期更新車のみの特徴で、本製品ではサハ5352/5353/5354のみとなります。

3450形ほどではありませんが、外観に特徴的な変化が生まれておりますので既製品ではなかなか再現するのが大変な部分でした。
これも3DCAD様様です♪


・組立写真
製品はこのような形で納品されます。
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細かいパーツも素晴らしいディテールで出力されていることがわかります。
価格を安価に抑えるため、パーツ類は一体化できるところは一体化しています。

しかし、射出成型品のように金型から抜くことを考慮しなくていいため、一体成型でもディテールフルに再現できるのが3Dプリントのいいところです。
細かい塗り分けは難しいですが……

ただ、塗り分け必須でかつ塗り分けづらいところは別パーツとしています。
サッシの別パーツ化は塗り分けを考慮した故ですしね。

組立てます。
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スナップフィットですので、ピンをピン穴に差し込めば組み立てられます。
強度補強のため瞬間接着剤を併用しますが、継ぎ目さえ気にしなければ接着剤すらいらないかも……!?

屋根板は最後に取り付けられるため、屋根色塗装や後加工を考えて最後に接着することも可能です。

サフ吹き!
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サフは定番のクレオス缶サフ#1200。

前頭部と側板の接合部はやはり目立ってしまいますので、ここはしっかりと継目消しを行いたいところです。
いつも通り、ヘッド・テールライト・種別灯の各レンズ部はマスキングゾルで覆います。
全ての塗装が終了後マスキングゾルを剥がし、クリアを塗ればアクリル樹脂の透明性を利用してレンズ表現が可能となります。

塗装!
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塗装もいつも通り、クレオスアクリジョンを使用しています。
水性塗料ながら定着力が良く、本当にシンナー臭が激減するのは助かります。
しかし、粘度が高くエアブラシがすぐ詰まるのは考え物でして……
普通の水性塗料がリニューアルされたので、そちらの使い勝手が良ければそちらに移行しようかな……

調色レシピは、
緑6:明灰色:1:黒:若干
と、かなり元色の緑寄りです。
これだと青に寄り気味なので、もう少し黄色のニュアンスがあってもよさそうです。
まあ、使えるならそもそもGMライトグリーンで十分です。はい。

サッシの別パーツ化で窓周囲もスッキリ仕上がるのがいいですよね。


表記類を貼付。
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パンダ工業製の3450形よう検査表記を貼り付けています。
形式名が違ってしまいますが、このサイズだと読めないのでまあOKです💦
旧型車にはこの白い検査表記・形式表記を貼ると顔が引き締まりますね♪

湯たんぽとの並びを見るとこれまでの苦労が報われるというものです!


完成!
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5000系本当はナンバーや社章など車体表記類を貼り付けたいのですが、あいにく持ち合わせがない&自粛要請で趣味の買い物すらままならないので保留です。

最後の写真2枚は田園調布の目蒲・東横合流地点のイメージで。
8500系もスナップフィット化含めてリニューアルを検討したいところです。



5000系増
基本セットに対する増結3両セットです。
大井町線5052F末期の姿を再現できます。

・形式写真
※写真は組立例


T サハ5352/5353/5354
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T サハ5360/5366
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M デハ5116
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大井町線なら5連ですので、1両サハが余る計算になりますが、80年以降の5052Fはサハが入れ代わり立ち代わりで差し替えられていました。
本製品に大窓再更新車を加えることで、80年以降廃車までの全編成形態を再現できるようになっています。

下表は編成例です。
タイプA増結編成表
1983~84年にサハ5352とサハ5353の大窓再更新車が2両組み込まれるパターンを再現できるわけです。
5000系の多彩な形態差をお楽しみいただけます。

他にも、GMやTOMIX既製品と組み合わせて往年の姿をお楽しみください。
やはり50~80年代ならアオガエルがいないと話になりませんものね!