FUSION360で作るOER5000製作記事について、あるコメントを頂きました。
"裾絞り車体のドアをつくるにはどうすればよいか?"
という質問でして、これ、確かに最初はどうすべきか悩みますよね。
今回はこのコメントについて回答していきたいと思います。
OER5000のモデルに登場していただきましょう。
そもそもこの言葉自体が正式なものかどうかは不明ですが、マニアの間では一般的な名称になっています。
このようなボディが登場した経緯として順番を考えると、絞りの無いストレートボディに対し、腰板上部を拡幅して客室幅を広くした形状、とも捉えられますが、まあどちらにしろ同じことです。
で、こうした裾絞り車体をFUSION360で製作するとき、一般的な"押出し"機能では、裾絞りのRに沿うようなドアなどの窪みを作ることができません。
つまりこういうことです。
側面はまだ扉や窓をスケッチしただけで、開口していません。
押し出し機能で扉を開口するなら、まずこのように扉部分を選択して内側に押し出します。
ここから"押出し"で扉を作ろうとすると、
何となくこれでもよさそうに見えますが、"押出し"は平面にしか押し出せないので、扉部分の裾が絞られていませんね。
扉だけペッタンコです。これはいけません。
扉部分をうまく作成する方法としてはいろいろあるのですが、この程度でしたら基礎的なコマンドの組み合わせだけで充分うまく作ることが可能です。
つまり、もし窪ませたい面が曲面なら、断面を押し出してしまえばよいのです。
今回はわかりやすいよう0.3mm内側にオフセットさせました。
実際には図面や写真等から適当な数値を割り出してオフセットさせてください。
このままだと、裾絞り部分はRの中央から垂直にオフセットするので、オフセットラインの下部が繋がっていません。
そういう場合は"延長"コマンドで線を延長してあげます。
赤い線部分が延長される部分です。
これで、0.3mm窪んだ断面のサーフェスが生まれました!

上図の青い面を"押出し"機能で押し出してあげます。
ここでは結合せず、一旦新規ボディで押し出します。
扉部分を作成したら、扉窓や窓枠、戸当たりゴムの窪みなども作っていきます。
戸当たりゴムの窪みも裾絞りに沿っていますので、扉を作成した時と同様の手順で窪ませます。
ある程度ディテールを作り込めたら、残りの3枚も作成します。
ここで、先ほどまでの工程を3回繰り返すのは苦行ですから、この扉を3か所分コピーしてあげましょう。
コピーしたらコピーコマンドの一番右、"点から点"を選択します。
原点を先頭扉の下部隅に合わせてクリック。
ターゲット位置を、2枚目の扉下部隅(一枚目扉で選択した箇所と同じ部分)に合わせてクリック。
他の機能でも位置合わせは可能ですが、側扉は大抵同形状・同間隔で並んでいるので、この機能がマストでしょう。
これで2枚目の扉がコピーできました。
3・4枚目も同様にコピーしますが、扉形状・扉間隔が同様ですので2枚分まとめてコピー出来ちゃいます。
最後に扉4枚と車体を結合します。
これで、0.3mm窪んだ扉を作成することができました!
むしろ、扉の窪み量やRの具合など、図面通りに作っても違和感が拭えない場合があるので、そうした意匠調整に時間を取られたりするものです。
自身の観察眼を養って、リアルな模型作りを目指しましょう!
最終的には、
こんな風にばらして出力されて、
組立て、
仕上がります!
バリエーション展開も!
一つ一つのコマンドは大したことが無いのですが、細かい便利機能を覚えて組み合わせていくと、徐々に製作スピードが上がっていきます。
そして製作スピードが上がると数をこなせるようになるので、結果的に経験値がどんどん溜まっていきます。
いきなりうまく作ることはできません。まだ私の知らない機能もたくさんあるはずです。
しかし、何度もこなすことで確実にうまく作ることができるようになってきます。
"うまく作るには沢山作る、沢山作るには早く作る、早く作るにはうまく作る"
の繰り返しですね。
もしFUSION360や3Dプリント鉄道模型の設計・製作方法で分からないことがありましたら、ぜひぜひコメントをお寄せください。
分かる範囲で出来る限りお答えさせていただきます!




























コメント
コメント一覧 (2)
一つ質問があるのですが、小田急5000形や南海6000系といった車両のオデコの表現がなかなかうまくいきません。。
どのようにすればできるのでしょうか?
オデコの特徴的形状は難しいですよね。
オデコを上手く作るには、"ロフト"機能の使いこなしが欠かせません。
ロフトは、ある面とある面に描いたサーフェス間を繋いでくれるツールで、繋ぎたい面の間にガイドレールを作るとそのガイドに沿って面同士を繋いでくれます。
今度鉄道車両におけるロフトの使い方をまとめた記事を出したいと思いますので、今しばらくお待ちください。
ロフトは3DCADの真骨頂ともいえる機能の一つですから、応用パターンも多彩です。
習得されることをオススメします!