皆さんいかがお過ごしでしょうか?
新年度が始まり、本来なら引き継ぎに新生活にバタバタな日々を過ごす方も多いことでしょうが、今年ばかりは新型コロナウイルスの影響でイレギュラーな新年度初めとなったことでしょう。
かく言う私も同様でして……
さて、仕事はありますが、お家にこもるなら少しでも進めたいCAD設計。
5月発売を予告しておりました営団6000系に手を付け始めました。
本日はその様子をご覧ください。
KATOやマイクロエースから出ている完成品各種とは現時点では被っていないタイプを製品化していきます。
まずはいつも通り構体断面を作ります。
寸法入力は2800/150のように計算式を入力してあげれば小数点以下が割り切れなくてもきっちり計算してくれますので、手計算で丸めた値を入力しない方がいいですね。
手計算だと手間がかかりますし誤差が出てきてしまいます。
続いて前頭形状
屋根Rもそうですが、Rを描く曲面は、図面に半径指定があれば"中心線円弧"を使って描きます。
さらに前面窓ガラスや貫通扉も描き書き……
側面も/150の計算式で寸法入力して窓やドア開口部の格子を描きます。
一通りスケッチし終わったらソリッドで立体にし、必要箇所を抜いていきます。
前頭部形状を作成。前面窓・貫通扉を抜いただけ。
のっぺらぼう感が強いですが、しっかり設計できていればすでに輪郭がリアルに見えてくるはずです。
この時点で違和感があるようならどこかが間違っている可能性がありますので、最初のうちに気になる点は確認して直しておきましょう。
パラメトリックモデルなら、しっかり設計できていれば後修正も比較的容易ですが、それでもかなり前の履歴を直すのはリスクがありますので基本構造はこの時点で決め切りましょう!
前照灯は以前作成した東急8500系で使用したシールドビームを転用します。
シールドビームは今回特に設計しなおしていませんが、1/150サイズだと細かく作りこんでも再現しきれない場合が多いので、今回はこのままいきます。
実車写真と見比べてもそう違和感がないのでいいでしょう。
側面窓・ドアも抜いて鉄道車両らしくしていきます。
細かいところが全然違っていてもレンダリングのカッコよさに惑わされてしまいがちです。
例えば、3枚目に映っている客扉枠の上部Rなどはこの場合Rが緩すぎて実車と比べると全然違っていたりします。
こちらが二次修正
さらに三次修正
パッと見は変わったように見えませんが、これだけでもわずかに良くなったように思います。
1/150の世界では0.1mmの違いが実際には15mmの違いなわけで、長方形や円形の周囲を0.1mmづつ直すと全体では上下左右に0.2mm=実車換算30mm変化するわけですから、コンマ1mmは無視できないのです。
話が前後しましたが、前面にHゴムや行先表示、側面に戸閉灯や団章、ナンバーモールドも入れます。
注目は何と言ってもテーパーのついた客扉枠・客窓枠です。



特に、客扉枠内側上面のみテーパーが付かない(薄い?)ために側面のテーパーから3次元に変化する様子を的確に再現しております。

エッチングキットでは再現できない形状を簡単に作り込めるのは3Dプリンタのいいところです。
そして現時点でのお姿。
プラレールの地下鉄車両が6000系をモデルとしていたので、この姿こそ"地下鉄"と思う方も多いのではないでしょうか?
そのリアルな姿をうまく表現できたと思います。
こいつを作ったらこいつらも作るのが礼儀というものです……
額縁内側の面も曲面を描いているせいで難易度が上がっています。
額縁自体もその曲面に合わせて弧を描いているようなのでなおさら難しいですね……
まあ、7000&8000は、まず基本となる6000系を作り込んでから製作に取り掛かる話ですので、気長にお待ちいただければと思います。
本日はここまで!
次回は試作出力前の最終設計まで進められればいいかなぁ……なんて思っていますが果たしていつになるでしょう💦💦
自粛期間は是非とも模型&CADに精を出して楽しい在宅勤務ライフに花を添えてみてください(笑)
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