この記事は2020年になってから書いておりますが、一応発売は2019/12/31ですので12月号なんです……

お待たせしました。
8月に行った辻堂の2600形調査から4か月、年の瀬も迫る中、竣工・発売まで至りましたのでご案内いたします。 
nanofactory新製品情報9

 
※DMM.makeクリエイターズマーケットへの出品です。

それでは製品の詳細です。

OER5000形 1・2次車 更新タイプ Nゲージボディ4両未塗装スナップフィットキット

組立説明書:http://nanofactory-models.com/Instructions/oer5000.pdf
oer5000

OER5000形は、1969年 から輸送力増強のために製造された通勤電車です。
当初は4両編成のみ・非冷房での製造でしたが、後に新製冷房車や細部を変更した車両も登場。1976年からは客用窓を一段下降窓へと設計変更した6両編成が製造され、5200形と呼ばれました。
登場後は急行列車を中心に幅広く活躍し、1990年代以降は更新工事を受けつつ2012年まで活躍しました。
伝統的な頭部二灯ライトや中央貫通扉をもつ顔立ちを採用した最後の形式であり、全車が廃車となった今でも不動の人気を誇る形式です。
nano factoryでは、さまざまな形態が存在するOER5000形のうち、初期に製造された1・2次車4両編成の更新工事後の姿を選定して、3Dプリントにて皆様にご提供いたします。
ピンをピン穴に挿入し、相互の摩擦力で結合するスナップフィットを採用しているため、簡単に組立が可能です。

……
すでに製作模様をお伝えする連作記事で何度も紹介していますが、あらためてご紹介させていただきます。


・製品写真
※写真は組立例です

クハ5050/5150 (前頭部とスカートは5050/5150の2種付属)
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デハ5000/5100 (ボディ共通)
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床下機器はGM既製品をそれらしく並び替えています。
Twitterのフォロワー様から形式ごとのサイドビュー写真を頂いたので、それらを参考に床下機器も専用品を発売したいところです。
また、クーラーはnano factory製CU-12B(1月中旬発売)を載せておりますが、GM RPU-3041が近似品ですので代用できます。
ただし、取付足はカットしてご使用ください。

その他別途必需品は、詳細を組立説明書に記載しておりますのでそちらをご参照ください。

本製品の特徴は次の通りです。

・OER5000形1・2次車の車体修理更新後の姿がプロトタイプ
・前面手すり:旧2600/4000形等と同タイプの旧型手すりを付属
・前面ステップ:クハ5050と5150で、向かって左下のステップ位置を作り分け
・スカート:クハ5050と5150でスカート左右の欠き取り位置を作り分け
・窓サッシ・Hゴム:塗分けの難しいサッシ・Hゴム部を別パーツ化
・屋根板:1・2次車特有の扇風機カバーを再現
・避雷器:旧型の六角形タイプと、新型の円筒形タイプを選択可能
・妻板:更新後の妻側窓を固定化した姿を再現
・前面連結器:ダミーカプラーのほか、TN密連カプラーの装着が可能
・台車:クハ用FS-075とデハ用FS-375の軸距や軸ばね長など違いを作り分け
・組立:スナップフィットキットのため、ボディと屋根板を差し込むだけで組みあがります。組立後は補強のため裏から瞬間接着剤を流し込んでください。



・組立写真
製品はこのような形で納品されます。
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試作品のため前頭部が3種ついておりますが、製品版はクハ5050/5159で1種類ずつです。
また、前頭部もHゴム部を別パーツ化しています。

各パーツのアップです。
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繊細なディテールがよくわかると思います。
繊細故に脆い部分も多いので、取り扱いには十分お気を付けください。
万が一折損させてしまった場合は、落ち着いて瞬間接着剤で取り付けてあげれば大丈夫です。

どうしても破損品を新品に置き換えたい方は、弊社公式HPサポートページからお問い合わせいただければ、有償でパーツをお送りいたします。
また、納入時の造形不良の場合は、購入から6か月以内であれば無償交換いたします。

サポート体制の確立は、2019年のnano factory成長の一つです!


サフを吹いてディテールチェック
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やはり裾絞り部は、3Dプリントの製造特性上積層痕が出やすい部分です。
#400~#800程度の耐水ペーパーで平滑に処理してあげるとよいでしょう。


細かい点を見ていきます。

サイドビューIMG_0793
別パーツ化したHゴム・サッシのおかげで非常にすっきりとまとめ上げることができました!
これがその別パーツです。
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エナメル塗料でHゴムを黒、サッシをフラットシルバーで塗り、裏から透明な塩ビ板を張り付け、さらにそれをボディ裏にボンドで張り付けています。

ボディと別パーツの糊代が薄いのが難点ですが、ガラスの奥まりも気にならず、精度の悪いはめ込み窓にみられるような断面が丸見えの窓に比べても見栄えで勝るのは実に気持ちがいい!
スナップフィットと並んで本製品最大の特徴といえそうです^^

結局屋根板は塗装前後のどちらに取り付けても構わないのですが、やはり上1面を剛結できるので、マスキング作業を厭わなければボディが安定する塗装前取り付けをお勧めします。

FS-075とFS-375の比較。
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左がクハ用の075、右がデハ用の375です。

すでに何度もお伝えしていますが、075が軸距2100mm、Φ762mmの小径なのに対し、375は軸距2200mm、Φ910mmというMT異径を採用しています。

本製品でもできるだけその様子を再現すべく、軸距を両車で作り分け、車輪径は075にKATO Bトレ用の小径車輪Φ5.2のものを、375には鉄コレのΦ6.0車輪を採用しています。

見比べると、車輪周りの雰囲気が明らかに異なっていることがわかると思います。
車輪径の違いによる車高の違いは軸ばね長に表れおり、075のほうが少し長いのがわかります。
このせいで一般的なΦ5.6車輪を双方に利用すると約0.4mmほど車高に差が出てしまうのが難点……

どうしても異径車輪が用意できない場合は、GMの小田急FS台車を履かせるのが無難かもしれません。
転がりもそちらのほうがいいので、走行派にはGM既製品をお勧めします。

そして今回の台車製品から、GMスナップ式床板に対応するスナップ式台車を採用しています。
GMの床板を買う際は、従来のねじ式ではなくスナップ式をお買い求めください。

デハ5000のパンタ周り
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上で掲載したサフだけ状態に比べ、塗装されたボディに乗ってパンタグラフが付くと一層豊かなディテールが映えますね!

妻板との境界部や妻板下端の浮いた配管類の繊細さも注目です。
故に脆い部分でもありますが……

クーラーもキセとファン部分を別パーツにしたおかげで、塗分けが楽かつスマートに仕上がっています。

ここまで本製品の技術的特徴をまとめると、
・スナップフィット組立の採用
・Hゴム・サッシの別パーツ化
・スナップ式台車の採用

が挙げられます。

そしてそのどれもが"精度良く・スマートな組み立て"を実現するために奏効している点が我ながら素晴らしく思っているところです。


nano factoryとして、2019年を締めくくる本年最後の新製品です。
年初の製品から1年足らずですが、いたるところに進化がみられると思います。
是非ぜひお買い求めください!

2020年最初の一発目は、目黒鎌田電鉄モハ510となりそうです。
そちらもお楽しみに!