今年の夏ごろから設計してきたOER5000形もついに試作品が上がってきました!
本日はその様子をご覧ください。

3Dレンダリング
Tc5050 v35

3Dプリンタ出力品
IMG_0715
……アクリル半透明でディテールがわかりづらいですが、いかがでしょう?

出力直後、納品形態は以下の通りです。
IMG_0709
試作品のため前頭部が1両分多く含まれていますが、おおむねこのようなセット内容となります。

5000形ですのでクハ2両、デハ2両の4両セットです。
パーツは、
前頭部・側板・妻板・屋根板・Hゴム&サッシ・スカート&連結器・台車枠
で一式となります。

細かいディテールを見ていきましょう。
IMG_0692
前頭部です。
ライトや行先・種別表示器は、過去の製品と同様にアクリル樹脂の透過性を生かしてライト点灯化に対応します。

IMG_0691
同じ前頭部でも、こちらは前面Hゴムを別パーツ化しています。
側面は全車Hゴム・サッシ部を別パーツとしましたが、前面まで別パーツにするとごちゃついて表現がうるさくなりそうだったので、まずは試作品として一体型と別パーツ型の2種を作っています。

デハパンタ台付近のディテールを拡大。
IMG_0698
避雷器は更新前の六角形タイプと更新後の円筒形タイプを選択できるようにしました。
ヒューズ箱は一体成型としています。
射出成型とは違い、3Dプリントなので屋根板から浮いたヒューズ箱の様子も一体成型でしっかり再現できます。

配管類も一体ながら立体感のある仕上がりになったと思います。

こちらは配管付きの妻板と避雷器で……
IMG_0700
妻板から避雷器が生えとる……(´;ω;`)

どうやら出力前に避雷器を配置し忘れていたようです。
出力前はしっかりと事前チェックしましょう💦

別パーツにしたHゴム&窓サッシ
IMG_0702
もしボディと一体成型だったら、4両分すべてを烏口で塗り分けるという地獄のような作業が待ち受けていましたが、この別パーツ化で簡単かつ確実に塗り分けが可能となりました。
繊細かつ極薄のパーツなので折損に注意が必要ですが、薄さゆえに塩ビ窓の奥まりも比較的気にせず取り付けできるのではないかと……

小田急の特徴である前面手すり。
IMG_0695
非常に細いため実感的ですが手で持っただけで折ってしまいそう……
製品版ではすこし太く設計変更するかもしれません。

台車に移りましょう。
IMG_0694
左側2つがクハ用のFS-075、右側2つがデハ用のFS-375です。
クハとデハで車輪径が違うため、軸箱から台車枠までの軸ばね長さに差があります。
また、わかりにくいですがFS-375のほうが実物で100mm軸距が長くなります。

また、ボルスタ部分はGMスナップオン床板に対応しています。
逆にこれまで採用してきたネジ止め式には非対応となります。

正直どちらがいいということもありませんが、ネジ止め式は何度も取付け・取外しを行うとネジ穴を潰してしまうほか、ピボット集電への対応も難しいため、今後はできる限りスナップオン式へと移行していきたいと考えています。

お次はクーラー。
IMG_0705
公式Twitterにも投稿した通り、キセと本体ファン部を別パーツにして塗分けを簡単にしています。
非常にわかりづらいですが、よく見ると本体ファン上部からファンが見えるようになっています。
こんな表現も3Dプリンタなら簡単に再現できてしまうのですね。

スカートです。
IMG_0706
新宿方と小田原方で欠き取り部が左右逆ですので、しっかり作り分けています。
カプラーはダミーで、スカートの取付穴にダミーカプラーの取り付け足を差し込んで使用します。

しかし、小田急といえば増解結。
相模大野で切り離す急行の印象がいまだに大きい人も多いのでは?

そんな人のために、スカートのダミーカプラー取付穴部分を切り取ればTNカプラーを取り付けられるようにしています。

サイズ感はダミーカプラーですが、実用性を考慮してTNカプラーという選択肢ができるのは魅力ですよね♪


実際に組み立ててみました。
IMG_0715
IMG_0719
IMG_0720
IMG_0721
半透明でディテールがわかりづらいですが、プロポーションの良さが伝わっておりますでしょうか?
前頭部はHゴム一体の試作部品をつけています。

別パーツのHゴム・サッシ部がしっかり嵌っていないため浮いた感じがしますが、接着剤でしっかりボディと密着させれば違和感なく仕上げることが可能だと思います。

クーラーのメッシュはこちらの一番下の画像のほうがわかりやすいかもしれません。

組立に際しては取付穴&雌型と取付ピン&雄型の組み合わせによるスナップフィットを採用しています。
ここまで接着剤一切不使用で組み立てています。

なお、前回記事の通り、TKK8000の時と違ってボディと屋根板の取り付けは、ボディ側に取付穴、屋根板側に取付ピンを設けています。
こうすることで、ボディ塗装と屋根板塗装を分けることができますのでマスキングの手間が省けるのです。


さて、本日はここまで!
早いところサフを吹いてディテールを露わにしたいところですね!