流し撮りは、撮影表現のために意識的に行うこともあれば、シャッタースピードが稼げないためやむを得ず行う場合もあります。

昨今はカメラの高感度性能が上がったために、シャッタースピードが稼げないという場面は少なくなりつつあり、逆に撮影表現としての流し撮りが人気なようです。
特に鉄道写真ならば、さまざまな景色の中を疾走する列車のカッコよさを表現するのにこの上なく有効な方法といえましょう。

最近撮影できていないので、過去の田都流し撮り写真を振り返ってみました。
既出の写真もありますがどうぞお付き合いください。


・二子新地~二子玉川
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246の橋の上から撮影できます。
午前中はド逆光ですが、逆光効果を狙って来たらドン曇り……
まあ初めて来たのでお試し間隔で撮影してみましたが、ここまでサイドを強調して流せる場所も少ないので、やはり価値ある撮影地ではないかと。

しかし、246に大型車が通ると震度3くらいの揺れが発生するので流し撮りに影響を及ぼすのがマイナスですね。
また、歩道の幅も広くはないのでキャパシティはあまりありません。

田園都市線の手前を走る車や大井町線との組み合わせで、夜の撮影は非常に面白そうですね。


・二子新地
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ここはもうすでに何度も取り上げていますね。
ホームドアの取付に伴い、腰を落としてのアングルでは撮影不可となってしまいました。
白色LEDの灯りが綺麗なんですよね。


・宮前平
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駅のすぐ西寄り、町中にかかるトラス橋を行く列車を流します。
トラス橋はビームの隙間から顔をのぞかせた位置でシャッターを切れないと失敗写真になってしまいますので非常に難しいですね。
この例でも連写で運よく写ったものです。
8606Fで成功したのは本当に奇跡的でした。

街灯りが綺麗でいいんですよね。


・市が尾~藤が丘
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市が尾~藤が丘間の鶴見川にかかるトラス橋で流し撮り。
実は撮影場所は、平行する246の橋梁上にあります。
ということは、一番上の二子橋梁を撮影した246の撮影地からずっと西に進んだ先にあるわけです。

この区間の鶴見川周囲は、実は東急の多摩田園都市計画の区画対象外でした。
そのため、古くからの田園風景が僅かながら残っています。
昔は、鶴見川というと水質面であまりいいうわさを聞きませんでしたが、先日見たところによると水が透き通っていて魚の姿もよく見えました。
水質も随分と改善されたのではないでしょうか。

8500系や2020系のシンプルな外観がここの風景とまことに良く似合っています。
8606Fもここで撮影したいのですが、なかなか行けていません。


・すずかけ台
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ここも以前紹介しました。
すずかけ台駅南側の切通上歩道から撮影できます。
桜が綺麗な場所ですので、春はそれなりに撮影者も多いはずですが、それ以外の季節はあまり人気がないですね……
特段流し撮りがしやすいわけではないのですが、高台から見下ろす位置にあり非常に景色がいいのが特徴です。

鶴見川沿いといいここといい、景色がいい場所の撮影地は撮影していて気持ちがいいものです。


流し撮りのコツはいろいろあり、各所で紹介されていますが、やはり一番は何度も試してみることです。
シャッタースピードが遅くなればなるほど難易度も上がりますが、自分の腕や画角によって適切なシャッタースピードが変わっていきます。(広角・側面よりになるほどシャッタースピードを遅くしても成功しやすくなります)
そのあたりの加減を知るには自分で経験を積むほかありません。
フィルムのように撮影枚数に限界がありませんので、何度もチャレンジしてみましょう!