今年の桜は、北海道・東北を除き平成最後の桜となったところが多いでしょう。
田園都市線も同様で、平成最後の桜は花冷えのせいもあって長い期間楽しめました。

一方で個人的には、今年の桜×田園都市線のコラボを写真に収めることがあまりできませんでした。
8500系も本格的に廃車が再開され、8620Fの別れに添える桜となりました。
翌年以降はさらに混雑しそうで行く気が失せてしまいそう……

しかし、すずかけ台の丘の上から桜を絡めて撮影する機会があったので、
備忘録として残しておきます。

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 
suzukakedaiHDR
何て清々しい!
まあこの写真はHDR合成なんですが、この画像以上に空が広く清々しさを感じる場所でした。
一般的に"空が広い"というのは田舎を表すことが多いような気がしますが、
住宅街を抜けて高台に出て、眼下に家々が広がる視界が開けた光景は、
感覚的に開放感があり余計に空が広く感じられるのですね。

ちょっと肌寒かったですが、
何気ない日常に現れる"絶景"とは言わないまでも少し感傷的な光景に
いつまでも居たくなる心地よさを感じました。

ジブリ映画の"耳をすませば"は聖蹟桜ヶ丘でしたが、それに近いかもしれません。

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8636F
IMG_7362
ここの桜は有名ですが、ホームでの撮影が多く、このトンネル上の高台まで来る人は多くありません。
私の場合結構交通費もかかってしまうのでそう頻繁に来ませんが、
やっぱりいいところです。

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8636F
IMG_7383
8636Fが急行で戻ってきました。
8500系の猛々しい走行音も、この高台では心地よく高らかに響きます。
幼少期に田園都市線で過ごした人は、8500系の走行音を遠くから聞いていて、
繰り返し聞き続けるうちに幼心に響くことで鉄道に目覚めるんですよね(笑)
この感覚、きっとわかってくれる人もいると思います。

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8606F
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日も沈みかけたころ、ラッシュの田園都市線を急行運用の8606Fが下っていきます。

今年の9月で前回検査から丸4年を迎える8606F。
ここまでくると最後の8500系検査出場編成となってもおかしくなさそうですよね。
しかし先日、デハ8721で過電流が検知され修繕されたことを考えると
調子がよいわけでもないのかもしれません。

しかし全車更新車+軽量車かつ2003年以降一貫して東武非直通車に指定され、
累積走行距離は相対的に低いはずです。
過電流の件も修繕措置後すぐに運用復帰しているので重症ではなさそうです。

明日は今年度の設備投資計画プレスがあるらしいのですが、はてさて東急の現場判断は如何に……

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8606F
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ローキーでコントラストを高めに。
幕の"ぼわぁっ"とした灯と桜の薄ピンクが映える絵画的な表現はお気に入りです。
上下線合わせて四条のレールの輝きも美しい。


2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて IMG_7424
黄昏時のすずかけ台。
先ほどの高台まで上ってくる途中の道ですが、住宅街の路地ですら画になるのは
空のおかげ?街のおかげ?レンズのおかげ?


2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東京メトロ8116F
IMG_7458
半蔵門線用の車両ですが、
もう40年も田園都市線で活躍し、完全に田都の顔として馴染まれてしまっている
東京メトロ8000系も、ついに置換計画が発表されましたね。
暮れなずむ空の下、ガラ空きの上り列車もそれはそれで風情があるものです。
わかりますかねこの感覚?

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8606F
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8606Fも折り返してきました。
ホームの灯り、ヘッドライトの輝き、幕の燈り、すべてがよろしいです。

2019年4月某日 つくし野~すずかけ台にて 東急8606F
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ブレてしまって撃沈……
それでもカッコいい!

8606Fにとって田園都市で輝く春はこれが最後かもしれません。
ひたすら寡黙に働く8606Fを平成最後の桜が見送ります。

さて、新元号に改元され、令和の時代となりましたが、
8606Fは令和最初の桜を見ることができるのでしょうか?