さて、前回は台車の試作品を3Dプリント出力してみました。
設計上の修正点はあったものの、造形精度には十分に満足しております。
その後、主に台車側梁とボルスタの結合部及び車軸ピボット部を修正し再出力しました。
こちらです。

前回はDMM.MakeのアクリルXtreme Modeで出力しましたが、
今回は同じDMM.MakeでもアクリルUltra Modeブラックで出力してみました。
アクリルXtreme Modeの場合、最小0.2mmピッチでの描画が可能ですが、
アクリルUltra Modeでは最小0.3mmピッチでの描画となり、
Ultra Modeの方が極わずかに精細さで劣ります。
しかしUltra Modeにもメリットがありまして、
Xtreme Modeがアクリル素材そのままの半透明でしか出力できないのに対し、
Ultra Modeでは着色素材が選べるのです。
鉄道模型用としてはブラック、グレー、ホワイトあたりが欲しいところですが、
残念ながらこの色の中ではブラックしかありません。
しかし、実車の台車や床下機器が黒塗装の車種の場合は、
Ultra Modeのブラックを選べば塗装する手間が省けるのです。
問題はUltra Modeの精度や質感がXtreme Modeと比べてどの程度か、ということですが、
Xtreme Mode 出力品そのまま TS-807M

Xtreme Mode ブラック/グレー筆塗り TS-807M

Ultra Modeブラック 出力品そのまま TS-815C


写真は一眼レフ+マクロレンズの組み合わせによる拡大です。
どうでしょう。
一番下のUltra Modeはサハ用のTS-815Cのため基礎ブレーキ装置や
側梁上向かって左側のレリーフがありませんが、
比較にはなると思います。
正直Xtreme ModeとUltra Modeの違いは肉眼ではほぼわかりませんでした。
3Dプリント出力品に見られる木目のような模様はどちらも同程度に発生してしまいますが、
上写真のようなマクロレンズによる接写ならともかく肉眼ではそこまで目立ちません。
このあたりは感じ方に個人差がありますので各自で判断していただきたいのですが、
ボディではなく床下機器なら許容範囲だと思っています。
また、Xtreme Modeの場合は後で塗装する必要があるため、
塗膜が厚いとUltra Modeよりもディテールが潰れてしまう可能性が高いです。
特に今回は筆塗りでしたので、塗膜の厚さが顕著になってしまいました。
価格面でもUltra Modeの方が有利で、
台車4台2両分の発注にもかかわらず800円強も差が出てしまいました。
ここまで、3Dプリント出力モードのポイントをまとめると、
精度:Xtreme≧Ultra (肉眼ではほとんど見わけがつかない・形状によるかも?)
質感:Xtreme=Ultra (うっすら木目のような模様が付くのは両者同じ)
塗装の必要性:Xtreme≦Ultra (黒ならUltra ModeのブラックそのままでOK)
価格:Xtreme<Ultra (Ultraの安さは無視できないレベル)
総合評価:Xtreme<Ultra (黒ならUltra一択、価格度外視・精細度最優先ならXtremeか)
といった感想です。
もう一枚、GM既製品とアクリルUltra Modeブラック出力のTS-815Cを比較します。
左側台車:GM既製品 TS-807 右側台車:3Dプリンタ出力 TS-815C

車両はGMの東急8500系8642Fサハ8979を用意しました。
台車のプロトタイプが違うので単純比較はできないのですが、
さすがに射出成型である既製品のシャープさは見事です。
しかし付随車にもかかわらずモーターのようなレリーフが見える既製品と違い、
3D出力品ではサハ用のTS-815Cらしくスカスカ感をきっちり再現しています。
また、GMは台車側梁がプレス成形の後期タイプ台車なのに対し、
3D出力品は溶接組の初期タイプ台車をプロトタイプとしたため、
側梁フチが目立つ点や軸箱周り、側梁形状あたりの違いもしっかり再現されています。
さらに、GMは軸距が意図的に短く小振りに再現されておりますが、
3D出力品はより正確な縮尺で再現できているので、足元の安定感が増した気がします。
台車付近の床下機器類と干渉することも今のところないようです。
※台車の違いについてはこちらをご覧ください。
既製品と比べると高価にはなってしまいますが、
自分のこだわりや個体差を余すところなく再現できてしまうところは、
ちょっとした革命といえるのかもしれません。
現在、DMM.Makeクリエイターズマーケットにて
これまでに製作してきた台車とクーラーを出品中です。
近いうちに当ブログでも販売形態について詳しくご紹介したいところですが、
一刻も早く出力してみたいという8500系フリークな方は
DMM.Makeクリエイターズマーケットで探してみてください。
設計上の修正点はあったものの、造形精度には十分に満足しております。
その後、主に台車側梁とボルスタの結合部及び車軸ピボット部を修正し再出力しました。
こちらです。

前回はDMM.MakeのアクリルXtreme Modeで出力しましたが、
今回は同じDMM.MakeでもアクリルUltra Modeブラックで出力してみました。
アクリルXtreme Modeの場合、最小0.2mmピッチでの描画が可能ですが、
アクリルUltra Modeでは最小0.3mmピッチでの描画となり、
Ultra Modeの方が極わずかに精細さで劣ります。
しかしUltra Modeにもメリットがありまして、
Xtreme Modeがアクリル素材そのままの半透明でしか出力できないのに対し、
Ultra Modeでは着色素材が選べるのです。
鉄道模型用としてはブラック、グレー、ホワイトあたりが欲しいところですが、
残念ながらこの色の中ではブラックしかありません。
しかし、実車の台車や床下機器が黒塗装の車種の場合は、
Ultra Modeのブラックを選べば塗装する手間が省けるのです。
問題はUltra Modeの精度や質感がXtreme Modeと比べてどの程度か、ということですが、
Xtreme Mode 出力品そのまま TS-807M

Xtreme Mode ブラック/グレー筆塗り TS-807M

Ultra Modeブラック 出力品そのまま TS-815C


写真は一眼レフ+マクロレンズの組み合わせによる拡大です。
どうでしょう。
一番下のUltra Modeはサハ用のTS-815Cのため基礎ブレーキ装置や
側梁上向かって左側のレリーフがありませんが、
比較にはなると思います。
正直Xtreme ModeとUltra Modeの違いは肉眼ではほぼわかりませんでした。
3Dプリント出力品に見られる木目のような模様はどちらも同程度に発生してしまいますが、
上写真のようなマクロレンズによる接写ならともかく肉眼ではそこまで目立ちません。
このあたりは感じ方に個人差がありますので各自で判断していただきたいのですが、
ボディではなく床下機器なら許容範囲だと思っています。
また、Xtreme Modeの場合は後で塗装する必要があるため、
塗膜が厚いとUltra Modeよりもディテールが潰れてしまう可能性が高いです。
特に今回は筆塗りでしたので、塗膜の厚さが顕著になってしまいました。
価格面でもUltra Modeの方が有利で、
台車4台2両分の発注にもかかわらず800円強も差が出てしまいました。
ここまで、3Dプリント出力モードのポイントをまとめると、
精度:Xtreme≧Ultra (肉眼ではほとんど見わけがつかない・形状によるかも?)
質感:Xtreme=Ultra (うっすら木目のような模様が付くのは両者同じ)
塗装の必要性:Xtreme≦Ultra (黒ならUltra ModeのブラックそのままでOK)
価格:Xtreme<Ultra (Ultraの安さは無視できないレベル)
総合評価:Xtreme<Ultra (黒ならUltra一択、価格度外視・精細度最優先ならXtremeか)
といった感想です。
もう一枚、GM既製品とアクリルUltra Modeブラック出力のTS-815Cを比較します。
左側台車:GM既製品 TS-807 右側台車:3Dプリンタ出力 TS-815C

車両はGMの東急8500系8642Fサハ8979を用意しました。
台車のプロトタイプが違うので単純比較はできないのですが、
さすがに射出成型である既製品のシャープさは見事です。
しかし付随車にもかかわらずモーターのようなレリーフが見える既製品と違い、
3D出力品ではサハ用のTS-815Cらしくスカスカ感をきっちり再現しています。
また、GMは台車側梁がプレス成形の後期タイプ台車なのに対し、
3D出力品は溶接組の初期タイプ台車をプロトタイプとしたため、
側梁フチが目立つ点や軸箱周り、側梁形状あたりの違いもしっかり再現されています。
さらに、GMは軸距が意図的に短く小振りに再現されておりますが、
3D出力品はより正確な縮尺で再現できているので、足元の安定感が増した気がします。
台車付近の床下機器類と干渉することも今のところないようです。
※台車の違いについてはこちらをご覧ください。
既製品と比べると高価にはなってしまいますが、
自分のこだわりや個体差を余すところなく再現できてしまうところは、
ちょっとした革命といえるのかもしれません。
現在、DMM.Makeクリエイターズマーケットにて
これまでに製作してきた台車とクーラーを出品中です。
近いうちに当ブログでも販売形態について詳しくご紹介したいところですが、
一刻も早く出力してみたいという8500系フリークな方は
DMM.Makeクリエイターズマーケットで探してみてください。
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